ブラジルでの会社設立は、日本企業が100%出資で、現地パートナーなしに進めることができます。期間を左右するのはブラジルでの登記そのものではなく、日本側の社内決裁、公証とアポスティーユ、そして外国株主の税務登録番号と居住代理人の準備です。本ガイドでは、2026年10月時点のルールに基づき、ブラジル現地法人の設立とブラジル進出の実務を、海外展開・経営企画・法務のご担当者向けに順を追って解説します。
要点
- 一般的な形態
- SLU(一人有限責任会社)
- 現地パートナー
- 不要
- 日本の書類
- 公証+アポスティーユ
- 営業開始まで
- 書類到着後15~30日
- 日本はハーグ条約(アポスティーユ条約)の締約国であり、ブラジルも2016年8月14日から適用しているため、日本の書類に領事認証は不要です。
- 日本本社がブラジル法人の株主になるには、まず本社自身がブラジルの法人納税者番号(CNPJ)を取得する必要があります。
- 外国株主と海外在住の管理者は、ブラジルに居住し訴訟書類を受領する権限を持つ代理人を置かなければなりません。
- 2026年1月1日から、ブラジルから国外株主への配当には10%の源泉所得税が課されます。
ブラジル進出の前に押さえる基本ルール
まず、ブラジルは外国資本に広く開かれた市場です。日本の法人や個人は、ほぼすべての業種でブラジル法人の持分を100%保有でき、ブラジル人パートナーや名義上の株主を入れる必要はありません。ただし、メディア、航空、一部の金融業務、国境地帯の農地などには外資規制や事前承認があるため、事業目的を固める前に業種ごとの確認が必要です。
次に、会社の登記は州ごとに置かれた商業登記所(Junta Comercial)が担当し、全国に27か所あります。登記と同時に、連邦歳入庁(Receita Federal)が管理する法人納税者番号(CNPJ)が付与されます。さらに、外国からの出資はブラジル中央銀行(Banco Central do Brasil)に報告し、将来の配当送金や資本回収の根拠とします。
また、有限責任会社や一人有限責任会社には、原則として法定の最低資本金がありません。とはいえ、銀行、家主、取引先は資本金の額を見ますし、駐在員の在留許可を投資に基づいて申請する場合には、移民関連規則が定める投資額を満たす必要があります。したがって、資本金は事業計画と人員計画に合わせて決めるのが実務的です。
ブラジル現地法人の形態:Ltda・SLU・S.A.・支店
日本企業のブラジル進出では、次の4つの形態から選ぶのが一般的です。形態によって必要書類、ガバナンス、選べる税制が変わるため、最初に決めるべき事項です。各形態の詳しい比較はブラジルの会社形態ガイド(英語)をご覧ください。
| 形態 | 向いているケース | 日本企業にとってのポイント |
|---|---|---|
| 一人有限責任会社(SLU、Sociedade Limitada Unipessoal) | 日本本社が100%出資する子会社 | 2019年の法律第13,874号で導入され、名義上の第二株主が不要になりました |
| 有限責任会社(Ltda、Sociedade Limitada) | 合弁、グループ会社2社による出資 | 定款(contrato social)の自由度が高く、多くの会社で決算公告が不要です |
| 株式会社(S.A.、Sociedade Anônima) | 外部投資家の受け入れ、種類株式、将来の上場 | 株主2名以上が必要で、設立時に現金出資の10%以上を銀行に預け入れます |
| 外国会社の支店(filial) | 契約や規制当局が日本法人そのものの進出を求める場合 | 企業登記統合局(DREI)を通じた連邦政府の事前許可が必要で、数か月単位の時間がかかります |
完全子会社であれば、多くの場合SLUが最も効率的です。なお、SLUは出資者を追加するだけでLtdaになり、LtdaはCNPJを維持したままS.A.へ組織変更できます。つまり、後から形態を変えることは可能ですが、手続と時間がかかるため、3~5年先の資本政策まで見据えて選ぶことをおすすめします。
一方、支店は日本法人そのものがブラジルで事業を行う形態で、民法典第1,134条から第1,141条と、DREIの規則(IN DREI 77/2020)に基づく連邦政府の許可が前提です。本社が支店の債務を直接負うことにもなるため、規制上の理由がない限り、日本企業の多くは現地法人(子会社)を選んでいます。また、日本でいう「駐在員事務所」のような簡易な登録制度は、一般の事業会社向けには用意されていない点にもご留意ください。
日本側で準備する書類とアポスティーユ
ブラジル進出のスケジュールを最も大きく左右するのが、日本側の書類準備です。日本は1970年7月27日からアポスティーユ条約を適用しており、ブラジルも2016年8月14日から適用しています。そのため、日本の書類は外務省のアポスティーユを取得すれば、在日ブラジル大使館・総領事館の領事認証なしでブラジルで使用できます。
公文書と私文書で手続が異なる
法務局が発行する登記事項証明書のような公文書は、外務省で直接アポスティーユを取得できます。外務省は発行日から3か月以内の書類であることを確認項目としているため、取得のタイミングに注意が必要です。これに対し、取締役会議事録や委任状のような私文書は、まず公証役場で公証人の認証を受け、その公証人が所属する法務局の押印証明を得てから、外務省でアポスティーユを取得します。
この点、東京、神奈川、静岡、愛知、大阪、福岡、宮城、北海道(札幌法務局管内)の公証役場では、公証人の認証、法務局長の押印証明、外務省のアポスティーユを一度に受けられる「ワンストップサービス」を利用できます。外務省の窓口申請は、2026年10月5日からオンライン予約が必要になりました。郵送申請も可能で、外務省の案内では受付から3開庁日後の発送が目安とされています。
| 書類 | 日本での手続 | 実務上のポイント |
|---|---|---|
| 登記事項証明書(履歴事項全部証明書) | 法務局で取得し、外務省でアポスティーユ | 発行から3か月以内に申請します。ブラジル側でも発行から日が浅い書類が求められます |
| 定款 | 写しに代表者が原本と相違ない旨を記載して署名し、公証人の認証を受けたうえでアポスティーユ | 最新の定款であることを確認し、事業目的の記載も確認します |
| 取締役会議事録(または決議書) | 署名について公証人の認証を受け、アポスティーユ | 出資額、会社形態、管理者、居住代理人、委任状の授与を明記します |
| 委任状(Procuração) | 代表取締役が署名し、公証人の認証を受けてアポスティーユ | 商業登記所、連邦歳入庁、中央銀行、銀行での手続と、訴訟書類の受領権限を含めます |
| 管理者となる個人のパスポート | 公証人の認証を受けた写しにアポスティーユ | ローマ字表記を全書類で統一します |
ブラジル到着後の宣誓翻訳
アポスティーユを取得した書類は、ブラジルで宣誓翻訳人(tradutor público)がポルトガル語に翻訳します。登記事項証明書は日本語で発行されるため、日本語からの宣誓翻訳が必要です。また、委任状や議事録をポルトガル語と英語、またはポルトガル語と日本語の対訳形式で作成しておくと、内容の確認がしやすくなります。手続の詳細はアポスティーユと宣誓翻訳のガイド(英語)をご覧ください。
日本での決裁からブラジルでの営業開始まで
- 日本取締役会決議・委任状
- 日本公証・アポスティーユ
- ブラジル宣誓翻訳・株主のCNPJ
- ブラジル商業登記・税務登録
- ブラジル銀行口座・送金・営業開始
ブラジルでの会社設立の流れ(10ステップ)
以下は、日本本社が出資するSLUまたはLtdaを設立する場合の標準的な順序です。いくつかの手続は並行して進められますが、登記の順番は連邦・州・市の手続を統合したシステム(REDESIM)によって決まっています。
形態、事業目的、税制を決める
会社形態、ブラジルの経済活動分類コード(CNAE)、資本金、管理者、想定する税制を決めます。CNAEは許認可、請求書の発行、税金に直結するため、実際の事業内容を正確に記載します。
登記上の住所を確保する
市の用途規制で事業活動が認められる住所が必要です。サービス業ではコワーキングやバーチャルオフィスが使える場合もありますが、規制は市ごとに異なります。
居住代理人と管理者を決める
外国株主はブラジル居住の代理人を置く必要があります。管理者が日本在住の場合も同様です。詳しくは法定代理人の選び方(英語)をご覧ください。
日本で書類を作成し、公証とアポスティーユを取得する
取締役会決議、委任状、定款、登記事項証明書をそろえ、前章の手順で認証を受けてブラジルに送ります。
日本本社のCNPJと個人のCPFを取得する
株主となる日本法人は、中央銀行の非居住者登録(CDNR)を経由してCNPJを取得します(IN RFB 2,119/2022)。個人の管理者には個人納税者番号(CPF)が必要です。詳しくは外国会社のCNPJ取得ガイド(英語)をご覧ください。
商号と立地の事前審査を受ける
REDESIMを通じて、商業登記所が商号を、市が住所での事業可否を確認します(consulta de viabilidade)。CNPJ番号を商号として使うことも可能です。
定款を作成し署名する
SLUとLtdaでは定款(contrato social)、S.A.では定款(estatuto social)に、商号、目的、資本金、管理者、意思決定のルールを定めます。署名は委任状に基づき代理人がブラジルで行うのが一般的です。
商業登記所に登記し、会社のCNPJを取得する
州の商業登記所が登記番号(NIRE)を付与し、統合された手続の中で連邦歳入庁が会社のCNPJを発行します。
州・市の登録と営業許可を取得する
商品販売を行う会社は州の税務登録(Inscrição Estadual)、サービス業は市の登録を行います。続いて市の営業許可(alvará)と、必要に応じて消防や衛生の許可を取得します。
電子証明書、銀行口座、資本金の払込み
会社の電子証明書(e-CNPJ)を取得し、法人口座を開設します。そのうえで日本本社が資本金を送金し、電子請求書(nota fiscal)の発行設定が済めば営業を開始できます。
ブラジル会社設立の期間と役割分担
2021年の事業環境改善法(法律第14,195号)と、商業登記所と連邦歳入庁のシステム統合により、ブラジルでの登記は以前より大幅に速くなりました。その結果、現在のクリティカルパスは日本側の準備です。アポスティーユ付き書類がブラジルに到着してから、通常15~30日で営業可能な状態まで当社チームが対応します。特別な許認可が必要な業種を除きます。
| 段階 | 主な作業 | 担当 | 期間を左右する要因 |
|---|---|---|---|
| 計画 | 形態、事業目的、資本金、管理者、税制 | 本社の海外展開担当、現地アドバイザー | 稟議と社内決裁のスピード |
| 日本での書類準備 | 取締役会決議、委任状、公証、アポスティーユ | 本社の法務・総務、公証役場、外務省 | 取締役会の開催日程、公証役場の予約、国際郵送 |
| 翻訳と株主の税務登録 | 宣誓翻訳、日本本社のCNPJ、個人のCPF | ブラジル側チーム | 翻訳人の手配、書類の記載の一致 |
| 登記と税務登録 | 事前審査、定款、商業登記所、会社のCNPJ、州・市の登録 | ブラジル側チーム | 多くの業種で書類到着後15~30日 |
| 口座開設と送金 | 法人口座、為替契約、SCE-IEDへの報告 | ブラジル側チーム、銀行、本社の財務部門 | 銀行の本人確認(KYC)審査 |
| 許認可業種 | 業種別の許可、衛生・環境の許可 | 規制当局 | 各当局の審査手続 |
日本企業の場合、取締役会の開催サイクルに合わせて決議を取ることが多いため、決議事項をあらかじめ広めに設計しておくと、追加の決議や書類の取り直しを避けられます。たとえば、出資額の上限、増資の権限、管理者の交代、銀行口座の開設まで一度に決議しておくと、後の手続が円滑です。
資本金の送金と中央銀行への登録
資本金は定款で引き受けを定め、その後、通常は国際送金で払い込みます。まず、ブラジルの銀行がブラジル法人を受取人とする為替契約を締結し、外国直接投資として分類します。続いて、会社は中央銀行のSCE-IEDシステムに出資を報告します。この制度は、法律第14,286/2021号に基づく新しい外国為替の枠組みを実施する中央銀行決議第278/2022号に定められています。
この登録は、将来の配当送金や資本の本国回収の根拠になるため、後回しにしないことが大切です。また、増資、合併、持分譲渡などの事後的な変動や、資産規模に応じた定期報告も求められます。詳しくはSCE-IEDの登録ガイド(英語)をご覧ください。
なお、法人口座の開設では、日系金融機関のブラジル法人を含め、各銀行が実質的支配者まで遡る本人確認を行います。日本本社の株主構成を示す資料や、管理者との面談(オンラインを含む)を求められることがあるため、送金のタイミングは口座開設の見通しが立ってから決めるのが安全です。
税務:日伯租税条約と2026年の配当課税
会社形態そのものは税率を決めませんが、選べる税制を決めます。日本企業の子会社で押さえておきたいのは次の点です。
- 簡易課税制度(Simples Nacional)は原則として使えません。補足法第123/2006号第3条第4項により、法人が出資者である会社や外国会社の支店は対象外です。
- みなし利益課税(Lucro Presumido)。年間売上高7,800万レアル以下の会社が選択でき、業種ごとに定められた推定利益率をもとに課税されます。
- 実額利益課税(Lucro Real)。実際の利益に課税する方式で、売上高が上記の上限を超える場合や一部の業種では必須です。多くの会社で、法人所得税(IRPJ)15%、付加税10%、社会負担金(CSLL)9%の合計34%が基準になります。
- 移転価格税制。ブラジルは法律第14,596/2023号でOECD基準に沿った新しい移転価格ルールを導入しており、日本本社との取引価格の設定と文書化が重要になっています。
- 税制改革。憲法改正第132/2023号と補足法第214/2025号により、新しい消費課税であるCBSとIBSが2026年から2033年にかけて段階的に導入されます。2026年は試行期間で、その後、既存の税目が順次置き換えられます。
配当への10%源泉課税
法律第15,270/2025号により、2026年1月1日以降に国外の株主へ支払う配当には、10%の源泉所得税が課されます。ただし、2025年までの利益で、2025年12月31日までに分配が承認され、承認時の条件どおりに支払われるものは非課税のままです。さらに、会社の実効税率と配当課税の合計が名目税率を超える場合に、国外の受益者が選択により一定の税額を請求できる仕組みも設けられましたが、具体的な手続は今後の規則に委ねられています。
日伯租税条約
日本とブラジルの租税条約は1967年1月24日に東京で署名され、ブラジルでは同年の政令第61,899号で公布されました。1976年3月23日に署名された改正議定書により、配当と利子の源泉税の上限は12.5%、使用料は原則12.5%(商標は25%、映画・放送の著作権は15%)とされています。2026年10月時点で、これより新しい改正議定書の署名や発効は確認されていません。
配当については、ブラジル国内法の税率10%が条約上限の12.5%より低いため、実際には10%が適用されます。また、連邦歳入庁は2026年3月18日付の解釈通達(ADI RFB第4号)で、日本の防衛特別法人税を2026年4月1日から条約の対象税目に含める見解を示しました。一方で、技術使用料やブランド使用料を日本本社へ支払う場合は、源泉所得税のほか、条約の対象外となる経済領域介入負担金(CIDE)などの負担も検討が必要です。
日本側では、外国子会社配当益金不算入制度、外国税額控除や条約上のみなし外国税額控除の扱い、外国子会社合算税制、移転価格への対応が論点になります。これらは日本の税理士にご確認ください。ブラジル側の税制の全体像はブラジルの法人税ガイド(英語)で解説しています。
設立後に続く義務
CNPJが発行された日で手続が終わるわけではありません。外資系企業には毎年の定例業務があり、これを怠ると、将来のデューデリジェンスや銀行審査で問題になります。
- 年次の計算書類の承認。Ltdaは事業年度終了後4か月以内に社員総会で計算書類を承認します(民法典第1,078条)。S.A.も同じ期間内に定時株主総会を開きます(法律第6,404/1976号第132条)。暦年決算の会社では4月30日が期限です。
- 決算期の違い。ブラジルの税務上の年度は暦年です。3月決算の日本本社に連結する場合は、決算期のずれを前提とした報告パッケージの設計が必要です。
- 中央銀行への報告。SCE-IEDでは、出資の変動の報告に加え、資産規模に応じて5年ごと、毎年、または四半期ごとの定期報告があります。
- 実質的支配者の情報。最終的に会社を所有・支配する個人に変更があれば、連邦歳入庁へ届け出ます。届出を怠るとCNPJが停止されることがあります。
- 税務申告。連邦・州・市の月次申告、雇用関係のeSocial、年次の電子会計帳簿(ECD)と法人税申告(ECF)は、ブラジルの会計士(contador)が作成します。
- 代理人と委任状の維持。外国株主と海外在住管理者の委任状は、有効期間と記載内容が商業登記所と連邦歳入庁の登録と一致している必要があります。海外在住管理者の代理人の権限は、任期終了後3年間維持しなければなりません。
日本企業がつまずきやすいポイント
- 社内決裁より先にスケジュールを約束する。ブラジル側の登記は速くても、取締役会の日程と公証の手配で数週間が過ぎることがあります。決議の時期から逆算して計画してください。
- ローマ字表記と英文商号のばらつき。「Ono」と「Ohno」のような表記の違いや英文商号の不一致は、登記所や銀行での差し戻しの原因になります。
- 委任状の権限が狭すぎる。「会社設立」だけの委任状では、銀行、中央銀行、将来の変更登記に対応できません。最初から具体的かつ十分な権限を記載します。
- 登記事項証明書の期限切れ。外務省のアポスティーユは発行後3か月以内の証明書が対象です。決議より先に取得すると、取り直しになることがあります。
- 口座開設前の送金。為替の分類が正しくない送金は、SCE-IEDの記録とその後の配当送金を複雑にします。
- 事業目的を曖昧に書く。CNAEが実態と合わないと、税務登録の誤り、請求書の拒否、想定外の許認可につながります。
なお、管理者がブラジルに住んでいる必要はなく、日本在住の役員を管理者にすることもできます。ただし、日々の銀行取引や当局対応を考えると、ブラジル在住の管理者を1名置く日本企業も多く見られます。現地での情報収集には、ジェトロ・サンパウロ事務所が中小企業向けの相談窓口を設けており、あわせて活用できます。
よくある質問
日本企業は100%出資でブラジルに現地法人を設立できますか?
はい、できます。日本本社が単独で一人有限責任会社(SLU)を設立するのが一般的で、ブラジル人パートナーは不要です。ただし、メディア、航空、一部の金融業務、国境地帯の農地などには外資規制や事前承認があります。
ブラジルに駐在員事務所を置くことはできますか?
一般の事業会社向けに、日本の駐在員事務所に相当する簡易な登録制度はありません。市場調査や営業拠点が目的でも、実務では小規模な現地法人を設立するのが一般的です。外国会社の支店も可能ですが、連邦政府の事前許可が必要で時間がかかります。
日本の書類にブラジル領事館の認証は必要ですか?
不要です。日本とブラジルはいずれもアポスティーユ条約の締約国で、外務省のアポスティーユがあればブラジルで使用できます。私文書は先に公証役場で認証を受け、ブラジル到着後に宣誓翻訳人がポルトガル語に翻訳します。
現地法人の管理者(社長)は日本在住でもよいですか?
はい。有限責任会社と株式会社のいずれも、海外在住者を管理者にできます。その場合、ブラジルに居住し訴訟書類を受領する権限を持つ代理人を置き、その権限を任期終了後3年間維持する必要があります。
ブラジルでの会社設立にはどのくらいの期間がかかりますか?
全体の期間は、日本側の社内決裁と書類準備によって大きく変わります。アポスティーユ付き書類がブラジルに到着してから、通常15~30日で営業可能な状態まで当社チームが対応します。特別な許認可が必要な業種を除きます。
ブラジル子会社から日本へ配当すると、どのような税金がかかりますか?
2026年1月1日以降の配当には、ブラジルで10%の源泉所得税が課されます。日伯租税条約の上限は12.5%のため、国内法の10%が適用されます。日本側での益金不算入や外国税額控除の扱いは、日本の税理士にご確認ください。
最低資本金はいくらですか?
有限責任会社と一人有限責任会社には、原則として法定の最低資本金はありません。ただし、金融などの規制業種には独自の基準があり、駐在員の在留許可を投資に基づいて申請する場合にも所定の投資額が求められます。